8/26 ジェンダーギャップについて話し合い
長かった夏休みもいよいよ終わりですね。
今日は、少し難しいテーマですが、ジェンダーギャップについて議論しました。今回もとてもいい議論ができましたよ。
- 16:30~ はじめに・自己紹介
- 16:40~ モクモクタイム①
- 17:00~ 話し合いタイム
- 17:25~ モクモクタイム②
- 17:55~ 終わりの会
モクモクタイム
- ネコVSドラゴン2
- 野球ゲーム
- モモの冒険
- もんすぼーるコロコロ
- サリーを救え
今週もそれぞれの進捗・習熟度に応じた課題に取り組んでもらいました。
教材は基本的に3部構成になっています。
・【基本編】「大きさを90%にする」のような指示に従って、1つのブロック(コマンド)を選んでつなげる
・【アレンジ編】「炎があたったときに、catの表情を変える」のような指示があって、複数のブロックの組み合わせを考える
・【自由アレンジ編】自由にアレンジを考える
です。
まずは【基本編】で、ゲームやアニメーションの基本的な動きを作成していきます。
書いてある文章から、少し読み替えが必要なことはありますが、
想像力が必要なほどではありません。
「変数「HP」が1減る」のような指示があったときに、
“1減るということは、-1ずつ変えるんだな”
と考えるというようなイメージです。
【アレンジ編】では、文章から、ロジックを組み立てていく必要があります。
上の例「炎があたったときに、catの表情を変える」という指示の場合、
「炎があたったときに」というのは、
“もしネコが炎に触れたなら”と、考えれば、
もし~ならというブロックと、
炎に触れたというブロック
を組み合わせることで実現できそうだなと組み立てます。
さらに、それをいつ行えばいいかを考え、
炎はいつ当たるか分からないし、
いつ当たっても、有効になるようにしないといけません。
そうすると、スタートが押されてから、ずっと、待ち構えておく必要があります。
従って、「ずっと~を繰り返す」というブロックの中に入れることになります
【自由アレンジ編】は、文字通り、どんなふうに変えたいかを考える所から
始めてもらいます。
個人差はありますが、いくつかプログラムをつくっていくうちに、
こんなこともできるんじゃないか
というのがわかってきて
発想も出てくるようになります。
発想だけで、実現可能性なども分かりませんから、
「こんなの作りたいんだけど」と、サポーターに相談しながら、
進めていきます。
自由アレンジ編こそ、プログラミングで子どもの力をつける
大事な部分だと私たちは考えますが、
その分教える側のパワーもかかりますので、
実施していないスクールもあります。
モクモクタイムというのは、プログラムをつくることに集中して取り組む時間です。
世界中でもっともポピュラーなビジュアルプログラミング言語であるScratchを用いて、
ゲームやクイズなどをつくります。
話し合いタイム「ジェンダーギャップについて」
今日のテーマは、ジェンダーギャップです。少し難しいテーマですが、クイズでスタートするなど、子どもたちの注意を惹きながら、議論を進めました。
ジェンダーについては去年の9月に一度取り上げていますが、今回は特に、ジェンダーギャップについて話をしました。
***
まずはクイズです。読んでいただいている皆様もいっしょに考えてみてください。
昨年にも同じクイズを出していますので、覚えている子どももいました。
(このクイズはオリジナルではありません。出所を調べたのですがわからず、もしご存じであればコメントなどでお知らせいただけると助かります)
父親が一人息子を連れてドライブに出かけました。
ところがその途中で父親がハンドル操作を誤り(あやまり)、
電柱に衝突(しょうとつ)する大きな交通事故を起こしてしまいました。
父親は即死、助手席の息子は意識不明(いしきふめい)の重体(じゅうたい)になり、
すぐに救急車で病院に運ばれました。
幸運にも天才外科医(てんさいげかい)との呼び声の高い、その病院の院長が直々(じきじき)に手術をすることになりました。
助手や看護師を従えて(したがえて)手術室に入り手術台に寝かされた子どもを見るなり、
院長は、
「私の息子・・・!」と嘆き悲しみました。
..
この状況分かりますでしょうか?
このクイズ、子どもよりも大人の方が答えられなかったりします。
答えは・・・
車を運転していたのはお父さんで、天才外科医はお母さんということです。
天才外科医と聞いただけで、ほとんどの人が男性を想像してしまう
ということなんですね
子どもたちの大半は答えが分かった様子でした。
***
ジェンダーギャップを測るジェンダーギャップ指数というものがあるのですが、このジェンダーギャップ指数ランキングで日本は146か国中125位と、非常にジェンダーギャップが大きい(つまり性別による差が大きい)結果となっています。
「みんなが思いつく国挙げて」
といって挙げてくれた国(アメリカ、カナダ、、、など)のどこよりも低いんだよ
というととても驚いていました。
学校で過ごしている分にはあまり実感がわかないかもしれませんが、
– 「同じ学力なのに、女子よりも男子の方がいい成績がつきやすい」
– 「学級委員は、男子しかなれない」
– 「職員室に入れるのは男子だけ」
こんなことがあったら、おかしいよね?
こんなおかしな学校はないと思うけど、社会ではあるんだよ。
というと少し分かってくれた様子でした。
その上で、これから社会をよくしていくためには、どんなことをすればいいか話し合いました。
いつも通り、まず自分の考えを紙にまとめ、そのあとみんなで意見交換しました。
政治家に女性が少ないといった意見や、いやそもそもなんでもギャップを埋めればいいってもんじゃない、例えば女性専用車両は必要だといった的確な意見も言ってくれました。
- 自分の想いを伝えるということ
- 人が話しているときの聴く態度を磨くこと
- 質問をしてどんどん相手の想いを引き出すこと
を練習してもらっています。
他の人が話しているときに、自分の話がしたくてうずうずしてしまったり、
割り込んでしまうことがあります。
大人でも全員が完璧にできるわけではないので、難しいですが、
小学生のうちから少しずつ磨いていくことが大事かなと思っています。
(終わり)