Scratch micro:bitをつないで遊ぶ
micro:bit(マイクロビット)というのは、ポケットサイズの小さなコンピュータで、主に教育用に使うことを目的に開発されたものです。
こんなのです。
Amazonで3,000~4,000円ぐらいで売っています。(いろいろと付属がついているセット品はプラス2,000円ぐらいします)
コンピュータと言っても、ディスプレイやキーボードがついているわけではなく、言わば頭脳の部分(マザーボードとチップとメモリなど)が中心のもの。
このmicro:bitは、装置をつないだりできるし、プログラムを埋め込むこともできます。
Scratchでも、micro:bitをつないで動かすことができますので、どのようにつなぐか、どんなコマンドがあるかについて、本記事ではご紹介します。
Scratchとmicro:bitをつなぐためのシステム要件
Scratchにmicro:bitをつなぐには、以下の要件を満たす必要があります。
- OS … macOS 10.10 (Yosemite) または Windows 10 バージョン 1709 (Fall Creators Update)
- ブラウザ … 公式ページには、Safariが対応していないことが明記されています。また、そこには書いていないんですが、私がBraveで試してみると上手く接続できませんでした。
- インターネットに接続できること
- Bluetoothを搭載していること
Scratchでmicro:bitをつなぐための準備
初回のみ、micro:bit HEXのインストール(プログラムの書き込み)と、ScratchLinkのインストールを行う必要があります。
micro:bit HEXをインストールする
micro:bit自体に、Scratchと接続するためのプログラムを書き込む必要があります。
- micro:bitとコンピュータをUSBケーブルで接続します
- Scratchのサイト(https://scratch.mit.edu/microbit)にアクセスし、
少しスクロールしたところにある「Scratch micro:bit HEXファイルをダウンロードします」をクリックしてファイルをダウンロードします。 - micro:bitをエクスプローラーで開き、先ほどダウンロードした、HEXファイルをドラッグアンドドロップします。(一番上の階層でOK)
このとき、ドラッグアンドドロップでのコピーが完了しても、エクスプローラーで表示されないため、正しくコピー(インストール)できたのか不安になりますが、そういうものなので大丈夫です。
ScratchLinkをPCにインストールする
続いてPCに、ScratchLinkというソフトウェアをダウンロードします。
先ほどと同じこちらのサイト(https://scratch.mit.edu/microbit)から直接ダウンロードするか、MicrosoftStore(https://apps.microsoft.com/store/detail/scratch-link/9N48XLLCZH0X)からダウンロードします。
ここまでの準備は初回のみ実施する必要があります。
Scratchでmicro:bitをつなぐ
準備ができれば、いよいよつないでいきます。
この作業は毎回必要です。
1. micro:bitを電源につなぐ
micro:bit自体に、バッテリーはついていません。
microUSBで電源を供給するか、バッテリーソケットに電池などをつなぐ(別の部品が必要)かをする必要があります。
写真はmicroUSBケーブルで電源を供給した状態です。
2. ScratchLinkを起動する
ScratchLinkはバックグラウンドアプリです(起動しても画面が表示されるわけではない)。
起動しているかどうかは、PCだとタスクトレイで確認して下さい。
画像はWindowsの場合のイメージです。
3. BluetoothでPCとmicro:bitをつなぐ
PCのBluetoothをONにした状態で、Scratchを起動して下さい。
※Bluetooth設定からmicro:bitを接続することは必要なく、PCのBluetoothがONになっていればOK(いつもONにされている場合は、気にしなくていい)
Scratchで左下の拡張機能を押し、micro:bitを選びます。
そうすると、すぐに、接続を試みてくれます
見つかったら、下図のような画面が出ますので、「接続」をクリックします。
接続出来たら、下図のような画面が出ます。
エディターでは、下図のように確認できます。
Scratchでmicro:bitをプログラムしてみる
micro:bitを活用したプログラムなどの詳細は別の記事に譲り、ここではできることの概要をお伝えします。
赤色LEDに英数字やマークを表示する
micro:bitには、5×5のLEDがあり、そのディスプレイに文字などを表示させることができます。
2つのブロックが用意されていて、
1つは、25マスを自分で描くブロック
もう一つは、文字を入力するブロック
こちらは文字を入力すると、その通りに表示してくれるブロックです。
(残念ながら日本語には対応しておらず、英数字と簡単な記号のみです)
micro:bitのボタンやセンサーからイベントを受け取る
先ほどは、micro:bitに対して、コマンドを送っていましたが、
micro:bitからInput情報(イベント)を受け取ることもできます。
micro:bit本体についているAボタン、Bボタンが押されたことを検知するブロック
micro:bit本体が動いたことなどを検知するブロック
micro:bitの傾きを検知するブロック
micro:bitにピンをつなげて、通電したことを検知するブロック
micro:bitの下部に、0,1,2のIOリングが備わっており、ワニ口クリップなどで接続できる。
本来のmicro:bitの機能としては、入力も出力もできるが、Scratchでは入力端子としてのみ使用できる
よくあるエラー
「デバイスが見つかりませんでした」
以下の原因が考えられます。
- hexファイルを書き込んでいない
- micro:bitに電源が接続されていない
- Bluetoothがオフになっている
- 他のデバイスがmicro:bitと接続している
「Scratchリンクがインストールされ、実行中であることを確認してください」
以下の原因が考えられます。
- Scratch Linkを起動していない
- Scratch Linkのインストールに失敗した
「うわっ!何か問題が発生したようです」
以下の原因が考えられます。
- インターネット接続が悪い
- micro:bitの電源が切断された
micro:bitどれを買えばいいの?
とりあえずScratchにmicro:bitをつないで、試してみたいという方は、本体のみで十分だと思います。
(終わり)